五條市内、
平成の大合併前の西吉野村エリアを進む。
奥谷から県道赤滝五條線という細い道。この辺は「
険道」「
酷道」の宝庫。
メインの
国道168号線は良くなってきたが、まだまだそうでない部分も残る。
30年前のこの辺を知っているが、随分よくなったなあ。
▲(奈良・18局) 白銀(しろがね)郵便局
西吉野の山の中。国道沿いから外れており、今だ集配設備があった。
道路が未整備なせいか、集配区域(郵便区)が細かく分かれている。
▲(奈良・19局) 宗桧(むねひ)郵便局
西吉野の役場があった城戸(じょうど)にあるが、局名は「宗桧」を名乗る。
ここも集配設備を併設。
カンヌを受賞した「
萌の朱雀」はこの辺での撮影。山村の四季が美しい映画だった。

宗川野の分れ道。右が国道で天辻峠を越える道。
左は渓谷沿いに天川・黒滝への道。
郵便局が左の方にあるので一度そちらへ向かう。
▲(奈良・20局) 立川渡(たてかわど)郵便局
国道から分かれて1キロくらい。
西吉野村、今はなくなったんですね?と伺うと、何年前のことですか?もう15年経ちますがとのこと。
北海道に来てから9年、その間本州での記憶がリフレッシュされなくなっており、戸惑う事が最近多い。
局長さんらしき方が話を聞いて、「この奥、
大塔村というのもありました」と。
その虚飾のない言い方に、あ、もしかして思いあとで調べると
司馬遼太郎「街道を行く」の舞台なのだった。
だからずっと来たかったんだ、と今頃腑に落ちた。
▲(奈良・21局) 西日裏簡易郵便局
立川渡からさらに山道を行くこと10分ほどで到着。
この山道、初めてと思って通ったが何となく記憶があった。
紀伊半島の山中のどっか、場所が判らなくない記憶が残っており、
二度と来れないと思っていたのだが、ここだったんだな。うれしい、きてよかった!
父の運転のクルマだったと思う。よくこんなところまでなあ。
郵便局は雑貨屋に併設されていて、そこで「
鉱泉せんべい」という不思議なお菓子を買って食べた。
続く。