いつの頃からだろう、生まれ育った町を離れ自分のことを何も知らない場所で生きて見たい、
そう思うようになった。22~24くらいのことだったと思う。
その夢は札幌に来ることで叶ったが、正直つらかった。
旅行や出張で来るのと、生きる場所を変えるのはまったく別のことだった。
結局、移住とは故郷、地元を捨てることと同じ意味だったのだが、
そこまで考えてのことではなかった。ちょっと長めの出張気分だった。
どれほど故郷、家族、地元の人たちというものに支えらていたか、
いつもそこにあって当たり前と思っていたり、時に疎ましかったりするけども
慣れた環境ってのはそれだけで心強いものだ。
住んでいたときは東京がいい町だななんて、これっぽっちも思ってなかった。
でも東京の人、北海道の人、ちょっと環境の違いがあるだけで
東京もいい人多いんだよね、本当は。
昔、毎日のように通った、いもやの天丼。
いもやは昨年閉店しちゃったけど、元従業員が独立されて専大前の方で営業中でした。
こっちは顔よく覚えているけど、むこうは気付かなかった様子。
札幌に来てもう10年。15年以上ぶりだから無理もない。
でも、ここまで生きてきてよかったなあ、としみじみ思った。
天丼最高。東京戻ったら天丼めぐりするぞ!