2019年の旅で一番印象深かったのが、この奈良の旅でした。
ここは家族でも何度か訪れた場所でもありますし、司馬遼太郎の街道をゆくでも「十津川街道」として採り上げられて高校時代は何度も反芻して憧れていた道です。
△白銀局。西吉野の奥まった山の中。
△阪本局。十津川街道沿いにある古い作りの局。
△宗桧局。十津川街道沿いの小さな集配局。
△立川渡局
街道を行くのことはすっかり忘れてましたが、この立川渡局でこの辺が「大塔村」でしたと聞いて、あの大塔か、と思い出したのでした。
局の方の言い方がいかにもあの世に聞こえた「大塔」である、という風で何とも良かった。司馬文学に登場するものはそれくらい箔が付いたものでした。当時は日本の片田舎の文物などは二束三文の価値しかないという風潮だった時に、日本や地方に生きる人を大いに元気付けてくれた物語でした。
今私が日本中を回ってるのも、その時の残り香を匂ってみたいというのはあります。
△十津川の風屋局でアメちゃんをいただく。
ただの通りすがりなのに、このようなものを頂き恐縮。
△旅籠のような風情の小原局。
この辺ではまだ瀞局が未訪のままです。来年こそ。
しかし北海道の新十津川はここからの分村だが、似ても似つかない。こちらは山また山。北海道の方は見渡す限りの田んぼ。十津川では平地で稲作するのが農民たちの夢で、それを実現したのが今の新十津川。