※1年前の記録です※
松山市内の局めぐりのあとは、予讃線を行ったり来たりして過ごしました。
上り、高松方面に向かって3駅の堀江駅。
今は松山市郊外の小駅ですが、その昔は国鉄連絡船・仁堀航路というのがあって、本州との間に連絡船が出ていました。
駅前には当時の名残りの、きっぷを発売していた商店が残ります。
これは感動的でした。この西村商店は、宮脇俊三の「(国鉄)最長片道切符の旅」にちょっとだけ登場します。
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堀江は無人駅であった。駅舎も改札口もあるが駅員はいない。出札窓口はベニヤ板でふさがれ、大きな時計がはめこんである。その上に、
「近距離切符は駅前の西村商店でお求めください」
とあり、待合室の壁には堀江桟橋への道順を示した地図が掲げてある。
(宮脇俊三著・最長片道切符の旅~第28日(12月8日)新潮文庫 p.339~340)
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初めてこの本を読んで以来、40年以上想像の中にあった商店との邂逅。感動の嵐でした。
宮脇さんが旅されたのはおそらく1978年(昭和53年)の12月。有人時代の木造駅舎だったと思われます。今では北海道に多い、有蓋貨車利用の待合室に変わってました。
自転車置場のあたりが旧駅舎のあったところでしょうか。
仁堀航路はそれから5年たたず1983年6月に廃止。氏の追体験は叶わなくなってしまいました。