郵便局めぐり紀行も一段落。ネタがないのでたまには別のことを。
先日、サッポロファクトリーの本屋で、「世界ぐるっと朝食紀行(西川治著)」という
本を見つけ、会社の行き帰りなどでパラパラ見ている。
著者は写真家で、世界中で食べたり自分で作ったりした朝ごはんについて
書かれている。
自分は世界中を旅したかったということはあるが、残念ながらアジア数カ国、
イギリス、アイルランド、その行き帰りのモスクワ空港のトランジットホテルに泊まったくらい。
でも世界へ憧れていた頃の自分が思い出されて懐かしい。
あの頃はいつも腹をすかせていたせいだろうか。
いわゆる「名所」を見てもあまり最近は心動かされないが、
なぜか昔食べたものは忘れないものだ。
そんなことを思っていると、思い出されるのはアイルランドのことで、
自分の大学時代の後半は、沖縄病ならず「アイルランド病」だった(当時はそんな言い方なかったが)。
はじめの旅は、1993年9月17日。
この年はとても涼しい夏だった。当時歩いて都内を回るバイトをしていたのだが、
冷夏のせいで思いもよらず大金(といっても月15万ほど)が手に入り、
秋の初めには30万ほどの蓄えになった(実家暮らしだったので生活費も不要だったので)。
当初は沖縄へ行こうと思っていたのだが、欲が出てきて当時の友人の影響で
イギリスへ行こうとなり、実行。
このことがどうもその後、就職もせずにぶらぶらした人生を歩み始めた
今の自分に繋がったと思っている。
あの涼しい夏と、ゲリラ豪雨続きの今年の夏は似ているように思う。
なんでも「3」の付く年は冷夏になるんだそうだ。
ちょうどあれからあと10日で20年(書いてて気づいた)。
それまで全く貯金もできなかった生活が転換したのも
あの涼しい夏だった。その状況も今と似ている(今年は冷夏ではないが、天候不順)。
あの旅のように、人生を変えるような旅をすることはもうないのであろうか。
でも毎年この季節になるとアイルランドの旅を懐かしく思い出してしまうのである。
あの頃の自分が今の自分を見たら、果たしてなんて思うんだろうか。
さもありなん、と思うか、さぞがっかりするんだろうか。
札幌にいる、と知ったら、そこの部分だけはまんざらでないだろう。