11月の京都がとても楽しかったので、調子に乗って12月も関西へ向う。
JRも私鉄も一通り乗ってはいるものの、ゆっくりじっくり見ていないところも多い。
どこか関西の、特急や快速の走らない路線を久々に乗ってみたいと思った。
それで
和歌山線のあたりを回ることにした。
和歌山線は和歌山から紀ノ川沿いに奈良の五条へ抜け、北上して王寺へ向う線で、
国鉄(
鉄道省)としては最初に和歌山へ到達した線で歴史がある。
有吉佐和子の小説「紀ノ川」の舞台であり、実はずっとじっくりと見て回りたいと思っていた。
大阪あたりならいつでもいける、なんて思っていたせいである。
関西に限らず内地の景色と言うのは、少し地方へ行くとどの景色・風景・路地、人の振る舞い・仕草、
どれを見てもどこかに古い、歴史的なつながりを感じられ、心が落ち着く。
特に北海道に来てからというもの、こうしたものがとても贅沢で大事なものに思えるようになってきた。
△12月17日は
和歌山線を橋本で乗り換えて、南海
高野線で天見温泉へ行き宿泊。
周辺は大阪から日帰りのハイキングコースのようだ。
関東で言えば青梅の吉野梅林とか、
越生とか、渋めのスポットと思う。
△夕食は猪鍋であった。本場の
丹波篠山産とのことで、新鮮で臭みもなく夢のようであった。
今思い出しても幸せな気分になる。
△豪華な朝食
△部屋の窓からの眺め
電車が発着しているのが見える、自分的にとてもよい部屋であった。
△橋本へ戻り再び
和歌山線の旅。隅田駅で降りてみる。
△隅田
八幡宮。国宝の「人物画像鏡」を有しているらしい(東京の
国立博物館に行っているらしいが)。
高校の歴史で習う重要な物らしいが、自分はほとんど覚えてませんでした。
でもこれで忘れることがなくなった。
△
百度石
本当にお
百度参りってあったってことだ。
△近くの小学校でマ
ラソン大会をやっていた。
近所の人が応援に出てきていて、懐かしい雰囲気だった。
まるで走馬灯のように、自分の子供時代がよみがえってきた。
△
北宇智駅はちょっと前まで勾配がきついために
スイッチバックの駅で有名だった。
今は普通の駅に直されてしまったが、まあ致し方ないと思う。
△道しるべ。
金剛山を越えると、昨日泊まった天見温泉の方へと向う。
この辺の山道は、戦前
民俗学者の
宮本常一が足しげく通った道のはずで、しばし物思いに耽る。
△藤岡家住宅
かつての名家で、台風で傷んでいたのを修復したとか。
東京にいる子孫が家が何件も建てられるような額を投じて私費で修復したのだとか。
ここの
学芸員さんの一人は、「
新十津川物語」の作者
川村たかしさんの近親の方と伺った。
北海道から来たことを伝えると「遠くから」と言っていただいた。
この山村と、北海道が一つのことで繋がっていると思うと本当に不思議な気がする。
この奈良の
十津川村には、北海道から
ジンギスカンが伝えられたとも聞いた。
△吉野口にて
△飛行機で札幌へ戻る。jetstar163便。この日は30分遅れであった。