2010年10月18日 稚内近辺
前夜に高速を飛ばして稚内へ向かい、
2泊3日で稚内近辺をまわったのだった。
10月中旬はもう冬がすぐそこまできていて肌寒く、日本海側の冬の天気を思わせる。
夜のサロベツ原野をまっすぐに北へ向かい国道には満天の星空が広がる。
車を降りてみると吸い込まれるような星空。
写真には撮れないので、しっかりとまぶたに焼付けておいた。
あれから2年半たつ今でも記憶の中では鮮明なまま残っている。
▲197. 稚内郵便局
稚内駅の近くにあった。駅はもともと樺太連絡船の港を兼ねて、街の中心ではなく港の近くにあるように思える。
特に秋冬はいつきても風が強い。こんなにいつも風のある、こんな大きな町は珍しいと思う。
イギリス北部やアイルランドの西海岸を思い出す。
映画「アンジェラの灰」に出てくる「リムリック」の町とか。
▲198. 稚内宝来郵便局
稚内北西側のでっぱり、ノシャップ岬への道すがらにあった。
月曜の朝なので若干混み合っていた。
暇人の酔狂につき合わせるのが申し訳ないが、なかなか愛想よくしていただいた。
▲199. 稚内恵比須簡易郵便局
やはりノシャップへ向かう途中。
この郵便局、自分が子供の頃住んでいた家になんかそっくりだ。なつかしい。
▲200. 稚内富士見簡易郵便局
ノシャップを回りこんで、西海岸に出たところにある。
裏山には木も生えてないようだ。
戦後直後、この辺の漁船に頼むと樺太へ密航させてくれたって話を読んだ。
みんなが命がけで生きていた時代なんだろうと思う。
そんな風にあたりを見渡しても、鄙びた漁船が数隻目につくだけだった。
この辺の浜辺は冬になるとアザラシがたくさんくるらしい。見たい。
▲(おまけ) 利尻富士
この季節は少し筑波山に似て見える。日本海もススキ越しに見ると、霞ヶ浦にも見えなくもない。
▲201. 抜海(ばっかい)郵便局
西海岸の漁村にある。JRで稚内へ行くとき、ここまできて初めて日本海越しに利尻富士が見える。
そしてようやく稚内の町が見えてくる。
▲202. 勇知郵便局
宗谷本線勇知駅の近く。記念にと手作りらしい、利尻富士とかを描いたの絵葉書をいただいた。
▲203. 兜沼(かぶとぬま)郵便局
沼の近くにある集落にある。この辺(豊富町)の発祥の地とのこと。
今は小さな集落だが、中心に古い木造の建物があり、一時はここが開拓の拠点だった模様。
▲204. 沼川郵便局
今度は稚内の南東部へ大移動。
沼川は廃止された天北(てんぽく)線にあった駅で、
最近までは代行バスが走っていた。
内陸のなんてことないところだが家が多い。
鉄道なんて今はなんてことないが、今見ると鉄道が一度も通ってない町と
昔通っていた町では家の数がまったく違うように見える。
人の記憶からは遠ざかっているようだが。
▲205.声問郵便局
稚内の東側の海沿いの集落。稚内空港の近く。
▲206.稚内曲渕簡易郵便局
旧天北線曲渕駅のあった集落にある。
ここと隣の小石駅の間は17.7kmも離れていて、途中に信号所などが置かれてない区間としては
当時最長だったと記憶している。
▲207.小石簡易郵便局
記憶が正しければ、バス停の中に入っていた。
製材工場なんかがあってちょっと開けていた。
▲208.鬼志別
猿払村の中心地で村役場がある。旧天北線で、急行も止まった駅。
天北線はもともと宗谷本線として現在ルートに先行して建設され、
本線として利用されてきた。
廃止時まで、札幌~稚内を結ぶ急行天北が走っていた。
この日は以上で時間切れ。
今夜も稚内で止まるが、疲れて早々に休む。
一晩中、風が窓をたたき続けていた。