再び1993年の旅の話に戻る。
この旅で、はっきりと東京を離れて遠い場所で暮らしてみたいと思った。
それまでは東京で、会社に入って地道に暮らすことしか考えた事がなかったのだが。
もともと鉄道好きなのでそれまで対象は国内ばかりだったのが、この時はまったく魔が差したとしか思えない。
自分の人生でインパクトがあったのは、このイギリス行きの旅行をしたこと、札幌に来てしまったこと。
(旅程後半)
9/25 ポートリ(スコットランド・スカイ島)ー→フォートウイリアム泊
9/26 フォートウイリアム→マレイグ往復
9/28 ストランラー→ベルファースト(北アイルランド)泊
9/29 ベルファースト→ダブリン(アイルランド)泊
9/30 ダブリン→ゴールウェイ泊
10/1 ゴールウェイ→アラン島→ゴールウェイ泊
10/2 ゴールウェイ→ベルファースト泊
10/3 ベルファースト泊
10/4 ベルファースト→ロンドン泊
10/5 ロンドン→成田
もう少し色々見たようにも思うが、大体こんな感じ。
機会があればもう一度行きたいのだが、このまま思い出にしたほうがいいんだろう。
イギリスとスコットランドはとにかく景色がいい。箱庭の中というか、作り上げられている。
異国情緒のスパイスが効いてる。北欧とかの、氷河地形である。
アイルランドはそれに比べると実に野暮ったい。質素な暮らしぶりと純朴で粗野な人々。
その後アイルランドもバブルを得てその後破綻までしているので、随分雰囲気が変わったようにも思う。
アイルランドに関心を持ったきっかけは司馬遼太郎の「街道を行く」が出ていたことも一つ。
当時あまりアイルランドはガイドブックもほとんで出てなくなぞに包まれていた。
イギリスという大国が目と鼻の先にありながら独自の文化を維持していること。
イギリスからアイルランドへ上陸して5日くらいして
一見何もなさそうな荒れた大地にしか見えなかったものが、
何か不思議なものが秘蔵されているような気がして、後ろ髪が引かれた。
帰国してアイルランドの事を調べ始めたのだが、実に奥が深い。
政治、宗教、国民国家、言語、移民、帝国主義とか、日本にいると知り得なかったり、
実感としてもちにくいことのエッセンスが凝縮されている。
もっと色々書きたいが、まとめる自信もない。旅行した頃よりは多少はうまく書けるだろうか。
またそのうち気が向いたら続けてみます。